8.キャンペーンおいくら万円?

 

 

まず始めに断っておくと、当チームのキャンペーン資金の99%は川田の両親が出してくれています。ありがとうございます。出してもらったぶんしっかり結果を残し、将来は必ず稼いでお返しします。そして自分に子供ができたら、子供に投資してあげようと思います。

 

さてオリンピックキャンペーンを始めようとするとき、不安なことの一つがお金です。僕自身、一体全体なににいくらかかるのか、よく分からなくて困りました。というわけで、そこそこ練習を積んだチームがキャンペーンを始めて3年で結果を出すことを目標にした場合、どこでどれぐらいお金がかかるか? 川田吉田組の予算をもとに考えてみます。

 

 

まずキャンペーンを始めるために船がいります。ナショナルチームの中古艇なら艤装もしっかりしているし、アドバイスももらえるはずです。ツイゲルもマッケイも数年ごとに船型が改良されて速くなるので、最新の型の船がいいと思います。事故歴があっても修理がしっかりしていれば問題ありません。ついてくるマストにだけは気を使いましょう。今国内で中古艇を買うのであれば、トータルプラントかスーパースパーM7+がいいと思います。相場は100万±20万ぐらいでしょうか。

バース代がいります。江ノ島の場合年間15万ぐらいです。キャンペーンの本拠地は良いセーリングパートナーがいるところがいいと思います。

動作練用のセールは、新しい型で、形が大きく崩れていなければ中古でも十分です。スピンも同じく。船につけてもらうのがいいと思います。

トレーニングは公営の体育館を使えば年間5万円程度でしょう。プロテインやサプリメントは必要ありません。宣伝にだまされちゃダメよ。

練習はがっつりしましょう。出れる合宿、レースは全部出る勢いで。遠征のためのガソリン代と高速代とエントリー費で、年間40万ぐらいでしょうか。

なんだかんだで修理代とかがかかって、1年目は200万ぐらいです。

 

2年目はスピードアップと国内レースで勝つために、セール3セット。80万円。

遠征費が30万円。

さらに翌年に向けて新艇、ニューマストが欲しくなるところです。ツイゲルなら230万円。

バース代となんだかんだで、合計400万。

 

3年目は海外遠征です。2ヶ月半で4レースの場合、

飛行機は格安チケット、二人で往復25万。

エントリー費が10万。

レンタカー代が25万。ガソリン代が20万。

宿泊はルームシェア、ユースホステルなどを多用すると、50万円程度でしょうか。大会によりますが、テントを使っている人も少しいます。(昔はいっぱいいたらしい)シャワーもトイレもハーバーにあるし、なによりタダ。

(食費はレストランには行かずスーパーで買えば、値段も日本と変わりません。)

川田吉田組の2007年の遠征は、世界選手権の代表枠をもっての遠征なので、コンテナ代は補助がでました。自費でコンテナを仕立てるとなると、現地で船を買って、中古で売って帰ってくる方が安いかも。

海外遠征費合計130万。

セール3セット、80万。

予備マスト等40万。

国内遠征費30万。

バース代となんだかんだで、合計330万。

 

4年目は補助がでているか、キャンペーンが終了しているかのどちらかでしょう。

切り詰めたキャンペーンをした場合、3年間で1000万円です。(けっこうテキトーな計算です。)

 

チームによっては年間1000万使っているところもありますが、組む相手、良いコーチ、良いセーリングパートナー、そして理解、支援してくれる方に恵まれれば、3年間、1000万で勝負できます。こういった人たちとの出会いはお金じゃ買えません。

そうは言っても、お金がないと始まらない、始まらないと実績が生まれない、実績がないとお金はでない。うーむ、困った。この最初のステップをクリアするためにこそ、補助が欲しいところです。

 

 

 

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