6.角度がとれませーん(泣)〜並んで走る編〜

 

一艇でクローズを走っていれば遅くないし、並んで走っても自分が下ならついていけるのに、相手の上を走ると落ちていってくっついてしまう、ということがあります。

原因はただ一つ、下の船を意識しすぎて走り方が変わってしまうことです。それ以外ありえません。つまり(普段どおりに走ればついていけるのに)余計に高さをとろうとするせいで落ちていきます。たとえばスピードが落ちたときやヘッダーなどベアするべきときにベアできない、不必要なヒールをかけてしまう、ブローに入った瞬間加速させずにティラーを押してしまう、上ろうとしすぎてパワーが抜けてしまう、セールの引き方がきつくなるなど。一方で「高さをとることを意識しすぎないで、ちゃんとスピードもつけるぞ」とか思いながら走ると今度は下しすぎてくっついたりします。難しいですね。走りにくい位置についたときほど、自分の走りだけに集中し、いつもの走り方を続けなくてはいけません。

とはいえ、相手のセールのダウンウォッシュでヘッダーしているところに入ってしまったら、そのままついていくのは不可能です。物理的にヘッダーしてますから。しかし船の風上後方のヘッダーしている範囲は小さいので、実は意外と近くでも走れます。バックウィンドの影響はほとんどの場合思い込みで、単にそれを意識しすぎるせいで勝手に落ちてるだけだと思われます。(意識しすぎるせいでどんどん高さが落ちて、最後は本当のバックウィンドに自ら突入します。)

もし下の船が近すぎて走りにくいと思ったら、早いうちに一回ピンチングして距離をとるのも手です。ティラーを使ってピンチングするのはうまくいきません。すでにぎりぎり上っている状態でティラーを押したら、当然パワーが抜けます。そうするとふらつき、スピードが落ち、横流れして遅れながら落ちていきます。単純にメインシートをがつっと引いて、メインのリーチを詰めましょう。それ以外は変える必要ありません。アップウォッシュが強くなって自然に角度がとれるようになり、ウェザーヘルムも強くなりリーウェイも減ります。走りやすい距離まで離れたら、また自分の走りに戻りましょう。

 

 

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