2本引きだと、アジャスターを縮めたときににアジャスターシートの端が長くたれてしまい、邪魔になったり水面についたり。
1本引きならそんなことはないし、スピンを張りながら片手でアジャスターを調節するときも素早くできます。
ただしフルトラのときに船を揺らさずにアジャスターを調節するには、体重のほぼ半分の重さを片手で引く必要があります。反動を使わない懸垂ができない人には厳しいかな。
クラムクリートの下に付けたこの小さなブロック、これがないとアジャスターを出せないので注意。ブロックがない場合、クラムクリートからシートを外そうとして手前に引いても、シートと一緒にクラムクリートが動いてしまって外せません。
ちなみにリングはRWO製。信頼性が一番高いです。
ハンドルはドーナツリングです。JフックやTハンドルは、ハンドル自体を掴まないといけません。ドーナツリングなら、ハンドルより上のトラピーズワイヤーのどこかを引っ掛けて手を滑らせていけばハンドルにたどりつくので、簡単です。
奥のホワイトカーボンのコンパスブラケットは、ノースセイルでバイトしてる東くんが趣味で作ってくれたものです。かっこいいです。
コンパスブラケットをマストに留めるのは金属製のホースバンドを使うのが一般的ですが、磁性があるのでコンパスに影響を与えます。ずれないようにマストにボルト止めした上から、プラスチック製結束バンドで締めるのがいいんじゃないかな、と思います。
|
風が弱いうちは動きやすいようにハーネスをゆるめといて、トラピーズにのるようになったら素早く締めるために、ハーネスのベルトをシートとトラピーズ用クラムクリートで置き換えています。
ゆるめているときに肩がずり落ちないよう、両肩の間にショックコード。
さらに、海上でのトレーナー(ウェイト用)等の着脱が多いので、クラムクリートの付け根のフックを外せば簡単にハーネスを脱げるようになっています。
ハーネスに入っているバテンは、バテンの端が体に刺さって痛いので、テーパーつきバテンにして端を柔らかくしてます。
しかしデッキといいセンターケースといい、ノンスリップテープ貼りまくりですね。
|
かっこいいから付けてみたロンスタンのフリップフロップ。通常のラチェットと比べ、主な利点はカッコいいことです。
穴を開けてショックコード(写真では白)で吊って、水平より下に落ちないようにしています。
これがないと、スピンシートのテンションが入ってないときにブロックが下向きになってしまいジャイブ時などにシートを取りにくいし、微風のランでもラチェットの抵抗が大きい。
ちなみに雄悟はラチェットをほとんど使いません。
強風のレース中でも、サイドマーク回航後リーチングからランニングになったときに、スキッパーにラチェットを切らせることが多いです。
|
パロットビークは下向きにしてます。これは完全に好みの問題です。ポールの付け外しの動作は上向きと下向きで多少違うし、それぞれ利点欠点がありますが、総合すれば違いはありません。
ただし背が低い人は、下向きのほうがポールを外すときに力が入りやすくて使いやすいと思うのですが。
マストの、ポールを取り付けるアイはトータルプラントのもの。これが大きいほど、リーチングでポールが前に突き出るのでいいらしいです。
大きなアイの実際上の利点は、パロットビークがアイの中で引っかかってポールをつけにくいとか、アイの中で当たってパロットビークが折れるというようなことが起きにくいことだと思います。
ちなみに雄悟には、リーチtorリーチのサイドジャイブ用にスペシャル技があります。風上デッキに座ってスピンを回しながら、ブームをくぐる前にマスト側パロットビークを外しておきます。こうしておくとジャイブ後に一瞬でポールをつけ終わります。
ジャイブ後にポールを外してから付け替えるどんなクルーより、2秒近く早くトラピーズに出られるので、サイドジャイブは無敵です。
|
もはや古典的ですが。スピンアップ時に、ポンプの回収をスキッパーやクルーが踏んで回収できなくなるのを防ぐため、スピンハリの回収はサイドタンクについています。
回収はポールをしまう側と反対につけましょう。
|