セールシェイプにめちゃくちゃ影響するのにけっこうテキトーに扱われてるもの、
嗚呼、それはボルトロープ。
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知っている方には余計なこととは思いますが、ボルトロープってのはメインセールの、マストに通す部分に入ってる白いロープです。でもってノースセールのボルトロープはどんどん縮みます。どんどんどんどんどんどんどんどん縮みます!
買って1ヶ月で数センチ、一年以上縮み続けて、最終的には15センチ近く縮むんじゃないでしょうか。
15センチです。プリベンは5ミリ単位、アウトホールは1センチ単位で調節するのに、半ピンダウンしてもレーキは4センチしか変わらないのに、それなのにメインのラフは勝手に15センチも縮んでいく…。
ボルトロープが縮むと、メインの下部にマスト~ブームまで達する深いシワが入り、セール下部、特に前半分がぺらぺらに浅くなります。ジブとのオーバーラップ部分にまったくカーブがなければ、角度もスピードもとれません。
いっぽうでセールの上半分は、ドラフトが後ろで少し深くなります。
練習用にキンキンにボルトロープが縮んだメインを使っていて、レースの時にニューセールに乗り換えると、セッティングが合わないだけじゃなく見た目で明らかに違和感があります。
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ボルトロープが縮んで上がった分、カニンガムを引いて下ろせばいいじゃん、というのではいけません。それじゃカニンガムのテンションでマストトップがベンドしちゃいます。
定期的にボルトロープの下の部分を縫っている糸をほどいて、ボルトロープを中に入れ、縫い直す必要があります。新品セールのボルトロープが余っているのはそのためです。
これをしょっちゅうやるのがめんどうなら、ニューセールを買ったときに、古いセールの縮みきったボルトロープと交換するのもいいと思います。
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縮むのとは逆にボルトロープを中に入れすぎたり、極端な話ボルトロープの下の部分を縫わずにメインを張ると、メインのラフにシワがまったくなく、全体的に浅くてドラフトが前より、リーチが開いた形になります。これも激遅です。
ボルトロープテンションはちょうどいいところに調節しとかなきゃいけないんですが、じゃあどこがちょうどいいのか、残念ながらこれが分からないんです。解明する前にキャンペーン終わっちゃいました。ノースから出荷されてきた状態でも、ボルトロープの入り具合は数センチ単位でバラつきがあります。ノースに聞いても分かりません。
一つ言える事は、あまり両極端なのは良くないってことと、セッティングに意味を持たせるには常に同じボルトロープテンションで走らないと意味ないってことです。
僕はオンデッキぐらいの風でクローズを走りながらカニンガムをゆるめ、手でタックロープを思いっきり引き下げてから放したとき、メインのタックの部分がブラックバンドから2~3センチの高さにあるようにしてました。(下の“ここ”の長さが2、3センチ)
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